「この素晴らしい世界に祝福を! ~この素晴らしい春の日に祝祭を!~」
上映会&トークイベント
機動要塞デストロイヤーを破壊し、無事大切な屋敷を守り切ったカズマ一行。
そんな大団円(?)で終えた最終話放送直後の3月20日(日)。
TOHOシネマズ新宿にて、「この素晴らしい春の日に祝祭を!」と題したファン待望の上映会&トークイベントが開催された。
イベントは最終話「この理不尽な要塞に終焔を!」のリピート上映から始まり、続いてテレビ未放送話「この素晴らしいチョーカーに祝福を!」を上映。
こちらは原作小説9巻Blu-ray同梱版(完全受注生産3月31日予約締切)に収録されるOVAの特別先行上映となるものだ。
貧乏店主のウィズ、自称めぐみんのライバル・ゆんゆんも登場する豪華な内容で、カズマのクズな願いを叶えるために、
アクアたちがあれよこれよと奮闘するギャグエピソード。
「このすば」らしいお笑いの連続に、上映中、観客も堪え切れずに笑い声を漏らしていた。
続くトークショーではポンコツヒロインたちを演じたお三方、
アクア役の雨宮天さん、めぐみ役の高橋李依さん、ダクネス役の茅野愛衣さんが登壇。
雨宮さんはOVAで天に召されたカズマのジャージを壇上に!(笑)
改めて観た最終話の胸の高まりに「すごい、最終回っぽかった!」と雨宮さんが声を上げれば、
「いや、最終回だからね!」と突っ込む高橋さん。
OVAのキャラごとの見どころとして、雨宮さんは「みんながイヤらしい目に遭うなか、自分にも来るのかとヘンに期待するアクア。
でもそうならないで泣きながら走って行っちゃところが面白いんです(笑)」、
高橋さんは「めぐみんの回想シーン。2話で登場するまで、仲間探しをしていためぐみんの心情が描かれていて、
パーティへの大切な思いが伝わってきてうるっとなりました」、茅野さんは「もちろん私は筋トレです(笑)。
アフレコ中、ホントにずっとやってたんです。後ろのほうでうっすら聞こえるので、ぜひもう一度見てみてください」と、それぞれお気に入りのシーンを上げてくれた。
この他にもOVAにはダクネスのお風呂シーン、めぐみんvsゆんゆんの野球拳などなど見どころが満載。
“カズマのごめんなさいの告白”も必聴で、特にダクネスに対してのセリフは、本当はピーで消されるはずだったのに、
福島さん(カズマ)のアドリブが面白すぎるからそのまま使われたというアフレコ秘話も明かされ、今まさにそのシーンを目撃した観客からは大きな笑いが沸き起こった。
気になって仕方がないという方は、ぜひOVAをご覧いただきたい。
さらに「本編アフレコで苦労したところは?」という質問に、本編よりキャラクターコメンタリーのほうが大変だったと声を揃えた3人。
これはキャストコメンタリーならぬキャラクターコメンタリーで、脚本は原作者・暁なつめ書き下ろし。
Blu-ray&DVD限定版特典のスペシャルオーディオコメンタリーだ。
アフレコは相当大変だったようで、
雨宮さん
「こんなに詰め込むのかっていうくらいの情報量で、すごくおもしろいんです。2人ずつ、ずっと掛け合いのしゃべりっぱなしで、正直本編が聴こえないくらいかも(笑)。全編しゃべり倒しだったから、終わったときの達成感はすごかったよね?」
茅野さん
「シュワシュワ持って来い!って感じ(笑)」
高橋さん
「ホントに、ホントにそれくらい頑張ったんです! これだけで新作を観たくらいの気分になれますので!」
と、そのときの苦労を力説。
通常、コメンタリーと言えば映像解説に傾くところだが、原作者書き下ろしの“キャラクター”コメンタリーということで、アクアたちが映像に絡みまくり、しゃべくりまくるネタ満載の内容。
こちらも「このすば」ファンにはぜひ手に入れてもらいたいアイテムだ。
また、全話を演じ終えて思う「このすば」の魅力として、雨宮さんはアドリブの楽しさをピックアップ。
「福島さんのアドリブにキャストみんなが引っ張られて、現場で高められていった感覚。
家で練習してきたのと、現場の演技は全然違ったものになっていくんです。
そういうライブ感のある演技や掛け合いは、実際にオンエアを観たときにも感じたところで、そこが『このすば』の魅力のひとつだと思います」と。
茅野さんも演者自身が盛り上がっていくアドリブによる作品作りと、「熱のない人がいない。皆さんが『このすば』のためにと動いてくれる。それが嬉しくて、そんなスタッフさんたちに支えられて出来上がった作品だと思います」と現場を作ってくれたスタッフの熱量にも感謝を。
高橋さんは「もともと面白い脚本に、私たちがアドリブで盛っていったり、絵はこうしよう、音楽はこうしようという、自分たちが面白いと思うことを全部詰め込んだ感じ。
作品のためにチームみんなで一生懸命頑張った証が『このすば』なんだろうなと思います」とそれぞれ当時の状況を振り返った。
そんな「このすば」のアフレコが終わったときは3人とも“このすばロス”になったというが、ファンの声援も大きく、早くも2期の制作が決定。
この報せはとある雑誌の取材中に飛び込んできたと言い、思わぬビッグニュースにインタビュー中にも拘わらず、皆、声を上げての大喝采だったとか。
もちろん、会場も今日一番の盛り上がりに。
では2期で演じてみたいシーンはという質問に、雨宮さんは「アクアって酔っぱらうとカズマに対していつも以上に面倒くさくなるじゃないですか(笑)。
それをもう一度やりたい」と。
高橋さんは「OVAでもちょっとありましたが、めぐみんがパーティの大切さを噛みしめていく様子をもっと見てみたい」と結び、茅野さんは「ダクネスは通常営業でいいかな。これ以上パワーアップされたら私どうすればいいんだろうってなりそうで(笑)。
でも、ダクネスの変態感を頑張って極めるためにも、M心を一生懸命学びたいと思います」と笑いを誘った。
あっという間の90分。最後に3人から集まってくれたファン、応援してくれたファンの方々に感謝のメッセージが送られた。
茅野さん
「私たちだけが自画自賛で面白がってるだけだったらどうしようと不安だったんですけど、皆さんの満足した表情を見ると、この気持ちは間違ってなかったんだなと思いました。では、2期でまたお会いしましょう。行ってくりゅ!」
高橋さん
「皆さんのおかげで2期が決定しました。背伸びをせずに、『このすば』らしい形をこれからも出していきたいと思います。ぜひ楽しみに待っていてください。エクスプロージョン!」
雨宮さん
「2期が決定したことを本当に嬉しく思いますし、またこうやって皆さんの前で『このすば』についてお話できる機会ができるといいなと思います。これからもよろしくお願いします。花鳥風月!」
お気に入りのフレーズで締めくくり、賑やかな余韻が残るなかイベントは終了した。